SUPをはじめるならライフジャケットの準備も必要です。
泳げる・泳げないにかかわらず海・湖・川でのSUPを楽しむ場合、無用な水難事故を未然に防ぐためにライフジャケットの着用を強くおすすめしています。
ただ、ライフジャケットとひと口に言っても種類が多数あり、その中には形状も様々あります。
そこで、本記事では、SUPのようなパドリングスポーツに適したライフジャケットはどのようなものなのかを解説しています。
ライフジャケットの種類
SUP用に関わらずライフジャケットにはいろいろな種類のものがありますが、主に形状で3つに分類できます。
ベスト型は一番オーソドックスなライフジャケットの形状で、洋服のベストのように袖はなく腕を通して、お腹の前で縛るタイプです。
ベスト型のライフジャケット
マリンレジャーをする人のほかに、釣りや、ボートでもベスト型のライフジャケットが選ばれることは多いです。
次によく見かけるタイプが、腰に巻き付ける小さめのライフジャケットです。これは中にガスタンクが格納されていて、水中に落ちたときにガスタンクが水に濡れたことを検知してガスが噴き出すことでライフジャケットが膨張し、浮力を得る構造になっているタイプです。
腰巻型(ガスタンク型)のライフジャケット
ガスの噴射は水に濡れたことを検知して自動的に噴射するタイプと、手動により紐を引っ張ると噴射するタイプがあります。
いずれにしても、腰巻型はライフジャケットそのものを小型化できる点が一番のメリットです。しかし、ガスが噴射して膨張してはじめて浮力が得られるところが、使う上での注意点です。
ガスの噴射が自動なのか手動なのか、誤作動したらどうなるのか、1回使用したらガスボンベを交換しなければならない、ガスボンベの使用期限に留意するなどなど使用するにあたっての条件面をよく考えて理解しておく必要があります。
そうしないと、落水したときにあわててしまい、浮力を得たいのにもたもたしてしまうことになります。
つまり、マリンスポーツの入門者・初心者向きではなく、どちらかというと熟練者向きな特長があるのが腰巻型です。
三角型は、ベスト型からの発展形で、マリンスポーツのパドル操作がやりやすいように、腕とライフジャケットのフローティング素材が干渉しないような構造になっています。
三角型のライフジャケット
ライフジャケットは浮力を得るために、厚手のフローティング素材が使われることが多いのですが、三角型は肩の部分ではなく、お腹と背中の中心に浮力を得る素材が偏るようになっています。
そのため、パドル操作で腕を肩を中心にぐるぐる回すような動作をしても、ジャケットが妨げになることがなく、スムーズに動かすことができます。
それぞれのメリットとデメリットをまとめるとコチラになります。
メリット | デメリット | 適性 | |
ベスト型 | ・使い方が直感的にわかりやすい ・リーズナブルな製品も多い ・水に落ちたときすぐに浮く | ・フローリング素材が厚め で、動きにくい ・夏季の着用中は暑い ・パドル動作の邪魔になりやすい | 船舶、釣り |
腰巻型 (ガスタンク型) | ・小型、軽量で持ち運びが楽 ・パドルがしやすい ・着用時にさほど気にならない | ・扱い方が難しく、十分な予備知識が必要 ・高価である ・ガスボンベは1回使用したら 交換 ・ガスボンベには1年間などの有効 期限がある ・水に落ちてもすぐに浮くわけ ではない(ガスボンベから ガスが注入されてはじめて浮く) ・安心のためには信頼できる メーカーを選定する必要あり | ガスタンクの 取扱いに 詳しい玄人向き |
三角型 | ・パドルがしやすい ・使い方が直感的にわかりやすい ・水に落ちたにすぐに浮く | ・やや高価である ・夏季の着用中は暑い | パドルスポーツ |
パドルスポーツには三角型
カヌー・カヤック、SUP などのパドリングを行うウォータースポーツには、三角型のライフジャケットが一番適していると思っています。
その理由は、パドリング動作をライフジャケットの膨らみが邪魔しない構造になっているからです。
なので、カヤックやSUPのパドリング動作は腕を大きくまわしたり、胸の前を左右に腕を動かしたりしますが、腕がライフジャケットに干渉することなくスムーズに動かすことができます。
さらに、落水した場合でも、ライフジャケット自体に浮力があるので、何も操作せずとも勝ってに浮くので、その点も安心です。
おすすめライフジャケット
SUPなどのパドルスポーツには三角型のライフジャケットが一番おすすめなものの、実は種類は豊富ではありません。
BUMSのライフジャケットが機能性・デザインともに一番おすすめです。
次におすすめなのは、ベスト型です。
種類が豊富で、リーズナブルな製品が多数あります。
最後は、腰巻型ですが、ガスタンクの安全性や正確性を考えると海外メーカーよりも国内メーカーの方が安心です。さらに、国土交通省が安全性を証明している桜マークのあるものだと、より一層安心です。
ただ、桜マークは小型船舶向けの安全基準であって、SUPには少しオーバースペックかもしれません。
いずれにしても、安心・安全なガスタンク型のライフジャケットは3種類の中では一番高価になる傾向があります。