農薬と化学肥料を一切使わない場合の亀井戸大根の育て方(実際にやったやり方)を紹介します。ちなみに亀井戸大根は江戸野菜と呼ばれる昔から育てられている品種(固定種、在来種)です。
基本データ
項目 | 内容 |
種まき時期 | 12月~1月、3月(9月まきでも育ちました) |
収穫時期 | 3月~5月(9月まきの場合11月~12月) |
種まき方法 | 点まき |
間引き | する、通常は、7株→4株→2株→1株 |
マルチ | あり・なしどちらでもOK |
防虫ネット | 必要 |
不織布 | 種まき時期が12月などの寒い時期は必要 |
虫がつくか | 葉っぱにアブラムシ、アオムシ、イモムシ。根をダンゴムシがかじる。 |
かかりやすい病気があるか | 軟腐病 |
水やり | 種まき時のみ |
収穫のしやすさ | やりやすい |
調理例 | お味噌汁、大根おろし、おでん、煮物 |
1.大根の土づくり
農薬と化学肥料を使わない前提なので、特段なにも準備はいりません。お好みで、有機肥料である牛糞や鶏糞を土に混ぜて1週間ほど寝かせておくとよいでしょう。肥料は最初は何も混ぜないで、生育状況を見て後から追肥するやり方でもよいと思います。今回は、牛糞のみ使用して育てています。
2.大根のタネ
大根はタネから育てます。亀井戸大根のタネは、固定種なので近所のホームセンターには置いていないと思いますので、ネットショップを利用して入手します。ちなみに、シェア畑に入会している場合は通常は無料で手に入れられます。
3.大根の種まき
大根の種は点まきと呼ばれる種まきの方法をとります。
1箇所直径8cmの円に4粒の種をまきます。株の距離はだいたい30cm間隔になるようにします。シェア畑の標準サイズの畝だと8箇所(最終的に大根8本)になります。
マルチはあってもなくても生育に大差はないと思いますので、好みにあわせて決めます。
直径8cmの円内に正方形をイメージして頂点に人差し指で1cmの深さの穴をつくります。
穴にたねをひと粒入れて土を被せて軽くペンペンと叩いて固めます。次に水をたっぷり目にあげます。
防虫ネットはアブラムシやアオムシがつくので必要です。種をまいて、水をあげたらすぐに防虫ネットかけます。
4.大根の虫取
大根の葉っぱには、アブラムシ、イモムシがつきます。イモムシ、アオムシは葉っぱを食べて穴を開けてしまうため、定期的に葉っぱに穴がないかを調べて、穴があればアオムシやイモムシがいないか調べます。葉っぱに大きく穴があれば間違いなくアオムシやイモムシが潜んでいると思います。小さいもので1~2ミリ、大きいもので8cmくらいの幅があります。小さいアオムシ・イモムシは見落としてしまいがちなのでよく探しましょう。
ときどき、こんな大きいアオムシもいます。
アブラムシは、テントウ虫を見付けて大根の防虫ネットの中に入れるのがおすすめな方法です。ですが、アブラムシがあまり気にならなければ特に何もする必要はありません。
5.大根の間引き
間引きは、約2週間後に4株から2株、約4週間後に2株から1株にしていきます。
何週目はあくまで目安です。
間引きするタイミングの見極めは、株が違う葉っぱと葉っぱが重なってきて光合成の妨げになってきたらより小さい株を間引きし、より大きい株を残すようにします。
間引きした苗は、つまみ菜として、お味噌汁や鍋などで食べられます。
6.大根の病気
大根は軟腐病という病気や、中が空洞になる(「すが入った」と言う)病気があります。農薬を使って抑える方法があるようですが、農薬は使わない前提なので、特にこれといった対策はないように思います。1週間に1度程度葉っぱを確認し、黄変しているようなら早めに収穫して周囲の大根に移らないように(広がらないように)することくらいでしょうか。
成長の過程
9月種まきの場合です。
播種から1週間後
2週間後
2週間でみるみる大きくなります。約2週間後に4株→2株の間引きをします。間引きによって少量ですがつまみ菜が採れます。小さいですが、大根の味はしっかりとします。
3週間後
4週間後
2株→1株の間引きをします。根っこは赤ちゃん大根の形をしています。
5週間後
6週間後
7週間後
7週間後でそろそろ収穫しはじめてもいい頃になります。下の写真で右したの大根の葉っぱが黄色く変色していたため、この大根を収穫しました。収穫した大根は外見は問題なかったのですが、切ってみると中が茶色く変色していました。これは軟腐病ではないかと思われます。葉っぱが黄色く変色していたら早めに収穫し、病気かどうか確認した方がよさそうです。
8週間後~
8週間後以降は順次、大きいものから収穫していけます。亀井戸大根の場合、直径が8cm程になりますから、8cm以上の大きさに育った大根は収穫してよいでしょう。
以上、大根、亀井戸大根の育て方でした。
農薬と化学肥料を使わずに育てるには、シェア畑という市民農園(レンタル農園)がおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。