登山用品メーカーが製造する水筒は、保温性能が高いものや飲み終わったら折りたためるものなど、機能的なバラエティに富んだ製品が数多く開発されています。登山には水分補給は欠かせないことはもちろんですが、荷物の軽量化や様々な利用シーンに適用するため、水筒のバリエーションがたくさんあるのです。登山用品メーカーの水筒は登山以外にも、キャンプや釣りなどのアウトドアや、会社・学校での普段使いにも可能な製品もあります。この記事では、登山用の水筒の種類や選び方、おすすめのメーカーや製品を解説しています。
■登山用の水筒とは?
登山用品メーカーが製造する水筒は、保温性能が高いものや飲み終わったら小さくたためるものなど、機能的なバラエティに富んだ製品が数多く開発されています。登山には水分補給は欠かせないものであるのと同時に、山行スタイルの多様化や荷物の軽量化、安全性への配慮などによって、様々な特長を持った水筒がたくさん開発・製造されています。
登山の水筒を製造している代表的なメーカーには、ナルゲン(アメリカ)、サーモス(日本)、モンベル(日本)、プラティパス(アメリカ)、エバニュー(日本)などがあります。登山用の水筒は特長から大きく4タイプに分けられます。
■水筒の種類・バリエーションは何がある?
登山の水筒の種類は、素材と構造で分けると主に4タイプあります。
ただし、ハイドレーションタイプの水筒は特殊な形状・使い方のため、登山初心者には不向きと考え、本記事では対象外としています。
保温性ボトル
内層と外層の間を真空にして、熱伝導を低くさせることで長時間の保温性能があるタイプです。冷たい飲み物は冷たいまま、温かい飲み物温かいまま保温できる。構造が複雑な分、重量が重いことがデメリット。
金属製ボトル
アルミニウム等の金属で造られているボトル。この記事での金属製ボトルとは保温性能を持たないものが該当します。保温性能はありませんが、外部からの過熱や冷却によって内部の液体を温めたり、冷やしたりすることができる水筒もあります。金属なので耐久性があります。
プラスチック樹脂ボトル
プラスチック樹脂で造られているボトル。金属製ボトルに比べて軽いことが特長です。形状が通常の円柱ボトルタイプ以外にも、ホルスター型と言って薄さのあるタイプもある。
フィルム形状型
丈夫な樹脂フィルムの中に水を入れるタイプ。水筒の水が減っていくと、水筒の体積を縮めることができます。空になった水筒は折りたたむことができ、荷物を省スペース化することができる。
それぞれの水筒の特長やメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。使い方の参考を見ていただき、自分自身の山行スタイルを照らし合わせて、ピッタリな水筒をチョイスしましょう。
■おすすめの水筒は?
ここからはタイプ別に代表的なメーカーの水筒を紹介していきます。
1.フィルム形状型
折りたためるフィルムタイプの最大のメリットは水量が減るごとに水筒の体積も減らすことができる点です。フィルムタイプの水筒を製造する代表的なブランド・メーカーは「プラティパス(Platypus)」です。ほかに細かいところに気を配った造りで評判の良いメーカーとしてエバニュー(日本)があります。
2.プラスチック樹脂ボトル
プラスチック樹脂ボトルを製造する代表的なブランド・メーカーは、ナルゲン(nalgene)です。ナルゲンはアメリカ、ニューヨーク発のブランドで、元々はプラスチック素材で試験管やメスシリンダーなどの実験器具を開発・製造していました。その後、アメリカで起きた自然保護運動を契機として、バックパッカーの間でナルゲンのボトルを飲料水や食品を持ち運ぶ入れ物として広まったと言われています。そのため、プラスチック樹脂ボトルはナルゲンが昔から知名度があります。
3.金属性ボトル(保温性能なし)
「SIGG」は、アルミニウム製造で定評があるスイスのブランドです。
4.保温ボトル
保温ボトルの代表的なメーカーと言えば、「サーモス(THERMOS)」です。サーモスの「山専用ステンレスボトル」は登山での過酷な環境の条件でも長時間の保温を実現します。一方、カタログスペック的に引けを取らないのは「モンベル(mont-bell)」の「アルパインサーモボトル」です。
どちらも冬季などでグローブを着用したままでも扱いやすいように考えられた創りになっています。
まとめ
- 登山用の水筒は、山行スタイルの多様化や荷物の軽量化の観点から様々な種類の製品が開発・製造されている。
- 登山用の水筒の種類は大きくわけて4タイプある。
- 登山用の水筒は、特長や利用シーンを考えて選ぶと選びやすい。
- 登山用の水筒は種類ごとに代表的とも言える知名度の高いメーカーがある。