夏の季節の登山において、半袖タイプのアンダーウェア(インナー)と長袖タイプのアンダーウェアではどちらがよいのでしょうか?
実は、長袖タイプの方がおすすめなんです。おすすめの理由は、天候の変化に対応しやすかったり、日焼け(疲労)防止になるなどの5つの理由があるからです。
おすすめ理由を知ることによって、長袖タイプのアンダーウェアを選ぶ際のポイントが理解でき、自分にあった製品を選びやすくなります。
■長袖がおすすめな理由とは?
夏の登山において、アンダーウェア(インナー、ベースレイヤー)は長袖タイプがおすすめです。
長袖タイプがおすすめな理由を5つ挙げてみました。
①山の天気、気温の急変にも対応しやすい
山の天気が変わりやすいことは、誰でもどこかで聞いたことがあると思います。直射日光による日差しや、小雨混じりの寒い横風がコロコロ変わる場合もあります。長袖のアンダーウェア(インナー、ベースレイヤー)を1枚着ていれば、半袖のアンダーウェアよりも天気・気温の急変にも対応しやすいのです。
このことは、知らず知らずのうちに体力の温存にもつながり、安全に登山するための立役者にもなります。
②紫外線対策
登山は日に焼けるアクティビティです。特に高山では地上に比べても紫外線の強度が上がると言われています。紫外線を浴びると、メラニンの生成によって皮膚が黒く変化するだけでなく、疲労感をもたらすことが分かっています。
つまり、紫外線を浴びることによって体力を使い、疲れが出るのです。
紫外線の対策は、日焼け止めクリームを塗ることでも対処できます。しかし、登山においては汗によってクリームが流れてしまうことと、数時間おきにクリームを塗り直すことが面倒であるため、長袖タイプのアンダーウェアを着た方が勝手が良いということになります。
③草木、岩などの擦りキズ予防
登山では様々な登山道を通ります。草木や枯れ枝が茂った道、岩肌が露出している道などを通るときに、うっかり接触してしまうことは往々にしてあり得ます。
そうしたときに、生身の肌が露出している場合と、1枚のアンダーウェアの生地があるとでは、ちょっとしたかすり傷ができるかできないかの違いになってきます。
ちょっとしたかすり傷など気にしないという場合は問題ありませんが、気になる場合には長袖タイプのアンダーウェアがおすすめです。
④ミドルレイヤーの皮脂汚れ防止
登山では高い場所に上がる程に、気温が下がっていきます。山風によって体感温度はさらに下がります。そのため、標高の高い山での休憩時などは防寒として重ね着することが普通にあります。その時に、汗をかいている素肌の上にミドルレイヤーを着るか、長袖タイプのアンダーウェアの上にミドルレイヤーを着るかによって、ミドルレイヤーの皮脂汚れ具合が変わってきます。
さらに、雨天の場合にレインウェアを羽織る場合にも長袖タイプのアンダーウェアの上にレインウェアを着る方がおすすめです。というのは、夏であっても高山の雨は意外と冷たいのです。冷たい雨水の感触をレインウェアから受けるのと、レインウェアの間にアンダーウェアで緩衝されて受ける違いがあります。
なので、無用なミドルレイヤーの汚れ防止と、雨天時の体力温存という観点から長袖タイプのアンダーウェアがおすすめです。
⑤肘痛、体調崩れ予防
肘が冷えると、肘が痛くなる人はいらっしゃいませんか。
痛くならないまでも肘や二の腕が冷えてくると、お腹の調子が低下したり、下痢しやすくなったりすることがあります。
腕の冷えによって体調を崩しやすい場合は、長袖のアンダーウェアがおすすめです。
■夏登山の長袖のアンダーウェアを選ぶポイント
①薄手を選ぶ
登山用のインナーウェア(アンダーウェア)は各メーカーから様々な種類が展開されていますが、ウェア生地の厚さに関しては大きく3種類あります。
それは、①薄手タイプと②厚手タイプ、薄手と厚手の中間の③中厚手タイプです。
夏の登山では、薄手タイプがおすすめです。まず、厚手タイプは厳冬期向けなので選択肢から外れます。オールシーズン使いたい場合は中厚手という選択肢もあり得ますが、猛暑日に地上にいる場合は、中厚手はかなり暑いです。
薄手タイプの記事は光が透けるくらい薄く、空気の流れを通すので、猛暑日に地上にいても耐えられます。
②製品の素材(繊維)に着目する
登山用のアンダーウェアを素材別に分類すると大きく3種類あります。それは、ポリエステルやポリウレタンのような化学繊維でできているウェアと、メリノウールのような天然繊維でできているウェア、それと化学繊維と天然繊維の両方を使ったハイブリッド型の製品です。
化学繊維(ポリエステルやポリウレタン)と天然繊維(メリノウール)の違いは、よく言われるのは以下のような点です。
化学繊維 (ポリエステルやポリウレタン等) | ・速乾性が高い ・比較的リーズナブルな製品が多い ・防臭効果はあるが、メリノウールには劣ると言われている |
天然繊維 (メリノウール) | ・保温性がある ・濡れていても冷たさが感じにくい ・防臭効果が高い ・価格が化学繊維より高めの傾向がある |
ハイブリッド | ・ハイブリッドが主流となりつつある ・性能や特性、価格はメーカー、製品ごとに様々 |
価格にも差がありますので、機能性や重視する点を天秤にかけ、慎重に選ぶとよいでしょう。
③サイズは自分の身体にフィットするものを選ぶ
自分の体のサイズにジャストフィットするものを選びます。ベースレイヤー(インナーウェア)は肌表面から出た汗を吸収する役割があります。自分の体よりも大きなサイズのウェアでは肌とウェアの間に余分な空間ができ、汗を十分に吸収する効果が得られなくなってしまいます。
逆に、自分の体よりも小さなサイズのウェアでは締め付けられ動きにくくなってしまいます。製品についているS、M、Lの表記では選ばず、自分の体のチェストや腰回りをメジャーで計った数値を基準に選ぶことをおすすめします。
特に、海外メーカーの場合は、製造国の基準でS、M、Lの大きさが決められているため、日本人のサイズ感覚とは違う場合があります。なので、S、M、Lの表記だけを頼りに選ぶのではなく、自分の体の実測値を基準にサイズを選ぶようにします。
■おすすめ長袖タイプのアンダーウェア
おすすめの長袖タイプの登山用アンダーウェアをブランド・メーカーごとに紹介していきます。
モンベル(mont-bell)
モンベル(mont-bell)は日本の総合アウトドアメーカーです。モンベルについての詳しい説明はコチラを参照ください。
【長袖】ジオライン L.W. ラウンドネックシャツ Men's
【長袖】ジオライン L.W. ラウンドネックシャツ Women's
【長袖】スーパーメリノウール L.W. ラウンドネックシャツ Men's
【長袖】スーパーメリノウール L.W. ラウンドネックシャツ Women's
ファイントラック(finetrack)
ファイントラック(finetrack)は比較的新しいベンチャー的な日本のアウトドアメーカーです。
特にインナーウェアでは個人的に一番おすすめなメーカーです。
【長袖】ドラウトゼファー ジップネック Men's
【長袖】ドラウトゼファー ジップネック Women's
【長袖】ドラウトタフ ジップネック Men's
【長袖】ドラウトクアッド ジップネック Women's
ミレー(Millet)
ミレー(Millet)はフランスのアウトドアブランドです。ミレーについての詳しい説明はコチラを参照ください。
【長袖】KUHTAI WOOL ZIP LS Men's
【長袖】KUHTAI WOOL ZIP LS Women's
ノースフェイス(THE NORTH FACE)
ノースフェイス(THE NORTH FACE)はアメリカのアウトドアブランドです。ノースフェイスについての詳しい説明はコチラを参照ください。