登山で帽子を持っていくべきかどうか悩んでいませんか?
結論としては登山に帽子は持っていき、かぶるべきです。
その理由と帽子を選ぶときのポイントやおすすめの帽子について解説します。
■登山用の帽子の基礎知識
登山帽子と普通の帽子の違いとは?
登山用の帽子は、登山のアクティビティを考慮して、普通の帽子と違って次のような作りとなっています。
登山の帽子の形状の種類
登山で使われる帽子は主に次の3タイプがあります。それぞれの長所・短所は次の通りです。
キャップ型
登山以外のアクティビティにも使えます。
雨のとき、レインウェアのフードを被っても干渉せず、動きにくくなることがない。
ただし、耳やうなじ(首の背面側)はつばの影に入らないため、日焼け防止にはならない。
風による吹き飛び帽子の対策(は可能ではあるものの)がしにくい。
ハット型
頭をぐるっと1周しているつばが日よけになる。耳やうなじも日陰となり、日焼け防止となる。
⇒個人的に登山に最も適した形だと思っています!
つばが広いと、レインウェアのフードを被った時に干渉して、動きにくくなる可能性がある。
風によって吹き飛びやすい。帽子のあご紐(流れ止め)が必要となる。
ニット、ウール帽子
主に冬季の登山向け。夏には適しませんが、冷涼な高地の登山は活用できる場合があります。
■登山の帽子が必要な理由
登山の帽子が必要な理由、言い換えると登山の帽子の役割は以下の4つがあります。
①紫外線から頭部を守るため
紫外線(UV)は、直射日光に含まれる光線の種類で、日焼け・シミ・ソバカスの原因となります。
長時間紫外線を浴び続けると髪の毛や頭皮、皮膚へのダメージが大きくなあります。特に頭部は直射日光が直接当たりますから、紫外線を遮断するために帽子が必要になります。
標高の高い山では地上よりも紫外線が強く、その強さは高度が1,000m上がるごとに10%程度増加すると言われています。たとえば、富士山(3,776m)の山頂では、地上の約1.5倍の強度の紫外線を浴びてしまうことになります。
②熱中症の予防のため
夏の登山や暑い日の登山の場合、帽子をかぶることで熱中症の予防になります。
特に日本人の髪の毛は黒いので、帽子をかぶらないで直射日光に当たったままとなると、とても熱くなります。
帽子をかぶることで、直射日光を遮ることができますので、自分の頭の熱さは軽減されます。
③頭部を障害物から保護するため
帽子は、登山で山林を歩く場合、小枝などから頭部を守り怪我を防止する役割もあります。
茂みや藪など、植物の枝や葉が生い茂っている場合は、帽子をかぶることで、頭部や顔に枝や葉が直接当たることを防ぐことができます。
いざ、落石が頭に直撃した場合、たった布一枚の保護があるかないかで怪我のダメージ度合いも変わってくるのです。そのため、特に岩場や崖を歩くような登山では帽子は必要になってきます。
④小雨のときの視界の確保、頭部の雨避け
帽子をかぶっておくと小雨程度の雨が降った場合、雨粒が目に直接入ることを防ぎ、歩行中の視界を確保するために役立ちます。
ドシャ降りではさすがに帽子があってもなくても大差はないですが、小雨程度であればむしろ帽子が最適な雨避けグッズになります。
特にメガネをかけている方は、水滴がメガネに付いて視界が見づらくなることが軽減されます。
■登山の帽子を選ぶポイントは?
登山の帽子を選ぶうえでのポイントは以下の5つです。
①通気性
登山は汗をかくことが避けられないアクティビティです。そのため、帽子選びは「通気性」を最優先に考えて選びましょう。
帽子の表面にメッシュ加工されている部分があり、風通しがよくなっているものが「通気性」がいいでしょう。
②素材(繊維)
登山用の帽子の場合、素材はポリエステルやナイロンを使っている場合がほとんどだと思います。
ポリエステルやナイロンは化学繊維であり、軽い点や吸水速乾性などの性質もよく似ています。ポリエステルとナイロンは吸水、吸湿、速乾性があり、軽い素材であるため、登山の帽子の素材として適しています。
逆に綿素材は風合いはとても良いのですが、汗や雨の水分を保水してしまい、乾きにくい性質があるため登山の帽子には向いていません。
③色
登山の帽子として「黒」は避けておいた方が良いでしょう。理由は「黒」い色は蜂が敵だと勘違いして攻撃する習性があるためです。登山で意図せず蜂に遭遇した場合、黒色の帽子は蜂を引き寄せてしまう可能性があります。
黒以外の色であれば、自由に好みで選んで構いません。
④フィット感
自分の頭のサイズに合う帽子を選びましょう。
キャップ型の帽子は、帽子の後ろにサイズ調整ができるベルトが付いていますので大抵はフリーサイズとなっています。
ハット型の場合はサイズ調整ができないので、MやLなどのサイズ表記があります。
ウール帽子の場合は伸縮性があるのでフリーサイズとなっている場合がほとんどです。
いずれにしても頭のサイズに合った帽子を選びます。
⑤あご紐の有無
意外と登山初心者が忘れてしまいがちな事が、帽子のあご紐です。
山では風が大敵となることがあります。風が強いときに、あご紐がない帽子では吹き飛ばされてしまうことがよくあるのです。
そのため、登山に行くための帽子はあご紐は忘れてならないポイントです。
⑥軽さ
登山用の帽子は素材がポリエステルやナイロンで軽いものが主流です。かぶってみて重さが気にならない軽い帽子を選びましょう。
■おすすめの帽子
登山におススメの帽子を紹介します。
軽くて丈夫なヘリンボーンキャンバス素材が使われたハットです。
頭周りを3cm程度のサイズ調整が可能なはっ水加工がされたハットです。
軽くて速乾性のあるナイロン素材で、UVカット、はっ水加工、通気のためのベンチレーションを備えたハットです。
ポリエステル素材で、UPF50の強い日差しのUVカット、取り外し可能なあご紐を備えたハットです。
コチラの記事でおすすめのモンベルの帽子をレビューしています。