富士山へ登山する場合、何時から登りはじめるのがベストなのでしょうか?
そもそも、富士山の登山では、何時から登りはじめられるのでしょうか?
この記事では、はじめて富士山に登山する場合に、行程的に何時から登るのがいいのか解説しています。
■富士山の登山ルートは?
富士山の登山ルートは以下の4つあります。
吉田ルート:富士山北側(山梨県)で、山小屋が多く(約20軒)初めての登山初心者向き。最も登山客が多いルート。五合目にはおみやげ屋、食堂が複数あって全ルートの中で一番栄えている。登りと下りの道が別々に整備されているため、登山者同士のすれ違いがなくスムーズです。
須走ルート(すばしりルート):富士山東側(静岡県)で、標高の高い場所まで樹林帯がある。このルートも比較的登山客が多いルート。下山するときに砂場を走る「砂走り」ができる。
御殿場ルート:富士山南側(静岡県)で、出発点の標高が最も低く、傾斜が緩やかだが、山頂までの距離が長い。山小屋、登山客が少なく静かな登山が楽しめるが、距離が長いためやや上級者向きルートとも言われる。
富士宮ルート:富士山南側(静岡県)で、出発点の標高が最も高く、山頂までの歩行距離が一番短いが岩場が多く、勾配がやや急。吉田ルートに次いで登山客が多い。山小屋は約8軒ある。山頂からの下山は御殿場ルートを下って、途中の宝永山から富士山ルートに合流するプリンスルートと呼ばれるルートがある。
上記の主4ルートのほかに、富士宮ルートと御殿場ルートを横断し、宝永山を通る「プリンスルート」と呼ばれるルートも存在します。
■何時から登れるの?
そもそも富士山は朝の何時から登りはじめることができるのでしょうか?
富士山の各登山ルートの登山口まで、マイカーで行く場合、通る道路によっては開放時間に注意する必要があります。
登山ルート | 通行する道路名 | 開放時間 | マイカー規制 |
---|---|---|---|
吉田ルート | 富士スバルライン | AM3:00~PM6:00 | あり |
須走ルート | ふじあざみライン | 24H通行可 | あり |
御殿場ルート | 富士山スカイライン→富士公園太郎坊線 | 24H通行可 | なし |
富士宮ルート | 富士山スカイライン | 24H通行可 | あり |
吉田ルートの場合、24時間通行可能ではなく、AM3:00を過ぎないと麓の料金所を通過することができません。
なので、吉田ルートの場合は、AM3:00を過ぎたあとに「富士スバルライン」を通過し、登山口に到着した後、登山をはじめることになります。つまり、登山開始の時刻は早くてもAM4:00くらいになります。
他のルートは、24H通行可能なため、何時からでも登りはじめることができます。
さらに、登山シーズン中には、「マイカー規制」が行われるため、登山口に向かうシャトルバスに乗り換える必要があります。
「マイカー規制」中は、シャトルバスの運行時刻が、登りはじめる時刻にも影響してきます。
■おすすめ登山開始時刻
最も登山客が多いと言われている、吉田ルートでおすすめの登山開始時刻を紹介します。
前提として、日帰り登山ではなく、富士山登山で推奨されている山小屋を利用した1泊2日の行程で考えます。
富士山の行程は、五合目からでも標準タイムで、登り「6時間10分」下り「4時間5分」の合計「10時間15分」の山行が必要です。
そのため、富士山の登山がはじめての場合や、登山初心者の場合には、日帰り登山ではなく、1泊2日の山小屋を利用した無理のない登山計画を強くおすすめします。
富士山登山1日目
吉田ルートのごく普通の登山行程は、「富士山五合目・吉田口」を出発し、七・八合目の山小屋で1泊、その後山頂を目指すという行程です。
目指す山小屋の場所(標高)によって違いがありますが、富士山五合目吉田口から七・八合目の山小屋までが3~4時間、七・八合目の山小屋から山頂までが4~3時間の行程になります。
そのため、「富士山五合目・吉田口」の登山開始の時刻は、お昼12時~14時頃とする登山客が多いです。
お昼12時~14時に五合目を出発すれば、七・八合目の山小屋には、15時~18時に到着できるからです。
なお、五合目・吉田口では、登りはじめる前に体を高山に慣らすため、2時間程度の滞在が望ましいと言われています。
そのため、逆算して「富士山五合目・吉田口」には、朝10時~12時までに到着しているとよいでしょう。
富士山登山2日目
2日目の登山開始時刻は、御来光をどこから見たいか?、帰りのバスや電車の時間、登山客の混雑度、自身の体力などの要素によって設定する必要があります。
まず、富士山山頂付近の日の出時刻は午前5時頃です。なので、山頂で御来光を見たい場合には、山小屋を午前1時~2時に出発する必要があります。
ただし、土日、お盆など混雑している時期の場合、山頂付近が大変混みあい登山道が渋滞するためにもっと早く出発する考慮が必要です。
七・八合目の山小屋から山頂までの標準タイムは4~3時間ですが、体力と年齢によってタイムが延びてくる可能性があります。
富士山九合目付近の登山道の様子。7月や9月だと雪があることも。
具体的には、八合目から上は高度が3000mを超えてくるため、体力と年齢によってタイムが2倍かかることもあります。
一例を挙げると、私の場合は、年齢40歳で富士山初挑戦で、九合目~山頂の標準タイムが30分のところ、倍の1時間かかってしまいました。
富士山の山頂付近は空気が非常に薄くなるため、息もすぐにあがって、ハァハァ(ゼィゼィ)となり、歩くスピードが極端に落ちていきます。
登山中、自分よりご高齢の方々を追い越しているため、さらにご高齢の場合はさらにタイムが延びてくる可能性が高いです。
一方で、20歳台の若い人や登山経験者はあまり息のあがった様子が少なく、どんどん追い越されていきました。若い人ほど、標準タイム通りに登れていると感じました。
そのため、山小屋から山頂付近までの時間は、若い人・普段から持久力のつく運動をしていて体力に自身のある人は標準タイム通り、年齢が高めの場合・普段運動しない人は標準タイムの2倍程度のゆとりをもって出発する必要があります。
個人的には、年齢が高めの場合、体力に自信のない場合は、山頂での御来光にこだわらない方がいいかな、と思っています。
それは、登山道からの御来光でも十分に美しいからです。休息時間も長くとれるメリットもあります。
こちらは富士山八合目(標高約3100m)から見た御来光です。
山頂で御来光を見なくても登山道から見れればいい場合には、もっと遅い時間から登りはじめていいです。
日の出前に登りはじめると、夜空が晴れていれば、素晴らしい星空も見られます。
なので、おすすめの登山開始の時刻は、午前3~4時です。
山小屋のチェックアウトは日の出くらいで午前5時頃になっていることが多いです。なので、遅くとも午前5時~6時には登りはじめることになります。
登山2日目の登山開始時刻の考え方をまとめると、
富士山への登山道具を借りるなら
富士山の登山に必要な登山道具を安く・便利にレンタルしたいなら、「やまどうぐレンタル屋 」がおすすめです。
店舗が富士山五合目(吉田ルート・富士宮ルート)にあるので、その場で登山道具を借りて、その場で返却することができる上に、五合目の店舗受け取りとするとお得にレンタルできるからです。
僕の場合、レインウェアとヘッドライトを持っていなかったのですが、レンタルすることにしました。
レインウェアは購入してもよかったのですが、意外と高価なので登山メーカーのレインウェアの性能を確認するためにレンタルすることにしました。
ヘッドライトは、富士山のように夜間に登る登山をすることがあまりないので、レンタルしてみることにしました。
レンタルしたレインウェアは、モンベル(mont-bell)のレインダンサーです。レインダンサーはゴアテックスが使われていて買うとそこそこ高いお値段です。生地の感触はカサカサした感触で雨をしっかりはじいてくれました。登山中は1回雨に降られて着用したのと、山頂で強風による寒さ防止のため着用しました。持っていて助かることはあっても、困ることはなかったレインウェアです。
レンタルしたヘッドライトは、PETZLのヘッドライトです。軽くて、明るさも十分で、使用感はまったく問題ありませんでした。レンタル物品の中に、電池切れした場合の予備電池も入っていて、配慮が行き届いていて安心でした。
借りた店舗は、富士山五合目・吉田ルートの店舗でしたが、借りる時も返却するときも手続きがスムーズで、富士山五合目の現地で借りた方がお手軽で、お得なのでおすすめです。
なお、富士山五合目・富士宮ルートにも店舗があります。
もちろん、ヘッドライト以外のあらゆる登山用品のレンタルが可能です。
登山道具のレンタルはこんな方におすすめです。
■まとめ
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